申請や承認のやり取りに時間がかかり、業務が滞ってしまうことはありませんか?
こうした課題は、ワークフローを見直すことで解決できる可能性があります。
本記事では、ワークフローの基本知識から改善の進め方、導入に役立つツールまでをわかりやすくご紹介します。
ワークフローとは何か?

ワークフローとは、業務の一連の流れや手順を体系的に整理したものを指します。
たとえば、「出張申請→承認→決裁」の流れや、「契約書作成→最終決裁」の手順など、業務ごとに「誰が・いつ・何をするか」が決まっている一連の動作がワークフローです。
似た言葉に「業務フロー」や「業務プロセス」といった表現がありますが、これらはそれぞれ以下のように使い分けられます。
- 業務フロー:業務の流れ全体を視覚的に図式化したもの
- 業務プロセス:業務の中で行われる一つひとつの工程や手続きを指す言葉
つまり、「業務プロセス」が集まって「業務フロー」となり、それを誰がどの順で処理するかという視点で整えたものが「ワークフロー」です。
ワークフローを整理・明確化することで無駄や属人化を防ぎ、業務の効率化や改善につなげることができるのです。
現場でよくあるワークフローの課題
いまだに紙の申請書やメール、Excelを使ったワークフローが残っている企業は少なくありません。
ここでは、特に多くの現場で見られる3つの課題をご紹介します。
紙の申請は手間と管理の負担が大きい
紙による申請や承認は「印刷→記入→押印→回覧」など手間が多く、確認にも時間がかかります。
紛失リスクや保管スペースの問題もあり、過去の記録を検索するのも一苦労です。
リモートワークや出張時に対応できない点も大きな課題となります。
メール運用は見落としや遅延が起きやすい
申請書をメールで送付し、承認を受けるスタイルではやりとりが埋もれやすく、対応状況が不透明になりがちです。
「誰に送ったか分からない」「返信が来ない」「最新版がどれか分からない」といったトラブルも頻発します。
Excelは便利な反面、属人化や手戻りの原因に
自由に使えるExcelは、担当者ごとにフォーマットや運用ルールがバラバラになりやすく属人化を招きます。
複数人で同時に扱うのが難しく、ミスの修正やバージョン管理にも手間がかかるため、結果としてフロー全体の効率を落としてしまうことがあります。
ワークフロー改善によって得られる主なメリット
ワークフローを整えることで、現場の混乱や手間が驚くほど軽減されることがあります。
ここでは、実際にワークフローを見直すことで得られるメリットをご紹介します。
- 業務の効率化と時間短縮
- 業務の流れが明確になり、手戻りや確認のやり直しが減少。
申請から承認までの所要時間が短くなり、日々の対応スピードが向上します。

- 意思決定がスムーズになる
- 誰が・いつ・どこで承認するのかが明確になることで、無駄な停滞や確認のやりとりがなくなり、判断までの流れがスムーズになります。

- ヒューマンエラーの削減と品質向上
- 申請ミスや承認漏れなど、人的ミスをシステムで防止できるようになります。
ルールに沿った処理が自動化され、作業の抜け漏れが起こりにくくなります。

- ペーパーレスによるコスト削減
- 紙の印刷・保管・郵送などのコストが不要になり、オフィス全体のペーパーレス化が加速します。
業務のデジタル化にもつながり、業務空間の効率化にも貢献します。

- 業務の可視化と内部統制の強化
- ワークフローを通じて、誰がどの業務をどのタイミングで担当しているかが一目でわかるようになります。
業務の進捗管理や監査対応もしやすくなり、組織全体の統制力が高まります。

ワークフローを改善するための基本ステップ
ワークフローの改善はいきなりツールを導入するのではなく、業務全体の流れを整理し、課題を見つけることから始まります。
ここでは、ワークフロー改善に取り組む際の基本的な流れをご紹介します。
- ①現状の業務フローを棚卸しする
- まずは、今の業務がどのような流れで進んでいるのかを部門ごと・業務ごとに書き出して見える化します。
誰が・どのタイミングで・何をしているのか、実態を把握することが改善の第一歩です。
- ②ボトルネックや無駄を洗い出す
- 棚卸しした業務の中で、時間がかかっている・確認が重複している・承認が止まりがちなどの課題を明確にします。
現場の声をヒアリングすることも、重要なヒントになります。
- ③改善後のフローを設計する
- 問題点をもとに、よりスムーズに回る業務フローを設計します。
承認ルートを見直したり、無駄な確認工程を省いたりすることで、効率的な流れをつくります。
- ④ツールを使って運用・改善を継続する
- 改善したフローは、ツールを使って運用・定着させていくことが大切です。
最初から完璧を目指すのではなく、小さく導入し、運用しながら改善していくのが成功のコツです。
業務改善に役立つワークフローシステムの選び方
ワークフローの改善を効果的に進めるには業務に合ったツールを選び、スムーズに運用することが欠かせません。
ここでは、選定時にチェックすべきポイント、導入を成功させるためのコツまでを解説します。
導入前に確認すべき5つのポイント
ツールを選ぶ際は、以下のような点を事前にチェックしておくことが大切です。
- 承認ルートの柔軟性:部署や申請内容ごとに、複雑なルートも自由に設定できるか
- 操作性:現場の人でも迷わず使えるか、スマホやタブレット対応か
- 提供形態:クラウド型かオンプレミス型か
- セキュリティ対策:アクセス制限やログの記録など安全な運用が可能か
- サポート体制:導入時の支援や運用後のサポートが充実しているか
社内に浸透させるための導入・運用のコツ
ツールを入れるだけではワークフローは改善しません。
以下のような工夫をすることで、現場への定着と継続的な改善が可能になります。
- はじめは小さな業務(例:備品申請や休暇申請)から試す
- 操作説明やマニュアル作成など、利用者の不安を減らす施策を用意する
- 定期的に運用状況を振り返り、改善点を取り入れる仕組みをつくる
ワークフローで業務改善するなら「サスケWorks」
サスケWorksとは?

サスケWorksは、ノーコードで自社専用の業務アプリを作成できるツールです。
業務内容に合わせたワークフローの設計ができ、申請・承認・履歴の管理までを一つのアプリ内で完結できます。
プログラミング不要で現場主導の改善が進められるため、IT人材が不足している企業でも安心して導入できます。
サスケWorksのワークフロー
決裁者は複数人設定することができ、順番も自由に設定できます。
「係長 → 課長 → 次長 → 部長」など、複数の決裁者が順番に決裁していくようなフローを作成でき、フロー自体を「承認ルート」として保存することもできます。

決裁者を5人選び、3人以上の承認が得られば「可決」…となるような【多数決方式】も可能です。
順番を設定せずに承認者を複数人指定し、承認必要数を設定する事で多数決方式で申請〜決裁することも可能です。

サスケWorksをもっと知りたいという方向けに、資料をご用意しております。
ぜひ、ご検討にお役立てください。
よくある質問(FAQ)
-
業務のワークフロー化とはどういうことですか?
-
業務のワークフロー化とは、業務の手順や流れを明確に定義し、誰が何をいつするのかを整理することです。
これにより、手戻りや抜け漏れを防ぎ、業務全体を効率よく進められるようになります。
-
ワークフローと業務フローはどう違うのですか?
-
「業務フロー」は作業の流れそのものを示す図や工程であり、「ワークフロー」はその流れに対して誰が何をするかという役割や承認ルートを含む仕組みを指します。
つまり、業務フローを実務で運用する仕組みがワークフローです。
-
ワークフローの作り方・改善方法は?
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まずは、現状の業務を洗い出し、ボトルネックや無駄を見つけることから始めます。
そのうえで、理想的な流れを設計し、必要に応じてツールを活用しながら改善していくのが基本的な進め方です。
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業務改善の4原則・3要素とは?
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業務改善の4原則は「排除・統合・順序の変更・簡素化」であり、作業の見直しに役立つ考え方です。
また、業務改善の3要素は「Q(品質)・C(コスト)・D(納期)」で、何を改善したいのかを明確にするための視点として使われます。
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ワークフロー図はどう描けばよいですか?
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基本的には、申請から承認・完了までの手順を時系列で左から右へ流れる形で作成します。
人物や部署ごとに行う作業をボックスで整理し、矢印でつなげていくと視覚的にも分かりやすいワークフロー図になります。
著者情報

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ノーコードWEBアプリ作成ツール「サスケWorks」のオウンドメディアです。
ノーコード技術やアプリ開発に関する情報や初心者向けの使い方、活用事例など、皆さまの業務効率化に役立つ情報をお届けしています。
ノーコードでのアプリ作成に興味がある方や業務改善を目指している方に向けて、実践的なノウハウをわかりやすくご紹介していきます。
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