「法務のDX化を任されたものの、何から手をつければいいのか分からない」
そんなお悩みはありませんか?
契約書の管理は紙のまま、審査の依頼はメールでバラバラに届く。
法務の仕事には手作業に頼っている場面が多く残っています。

この記事では、現場でよくある困りごと、進め方の4ステップ、ツールの選び方までを、初めての方にも分かるように解説します。

法務DXとは?

法務DXとは、契約書の確認や審査対応など、法務業務にかかる手間と時間をデジタルツールの活用によって減らし、業務の流れそのものを改善していく活動です。
最新のシステムを一気に導入するような大掛かりなものにする必要はありません。
紙で保管していた契約書をデータで一元管理する、審査の依頼の受け口を一つにまとめるといった身近な見直しも法務DXの一歩になります。

法務の仕事は会社のリスクを守る重要な役割を担う一方で、確認や記録といった手作業が占める割合が大きく、担当者の負担が重なりやすい分野です。
だからこそデジタル化の効果が表れやすく、取り組みが成果につながりやすい領域だといえます。
最初から完璧を目指す必要はなく、小さな改善を一つずつ積み重ねる姿勢が大切です。

法務の現場で困りごとが起きやすい4つの場面

「どこから手をつけるべきか分からない」と感じるときは、まず困りごとが起きている場面を具体的に洗い出すことが近道です。
ここでは、多くの法務部門に共通して見られる4つの場面を取り上げます。

審査の依頼がメールやチャットでバラバラに届く

営業部からはメール、開発部からはチャット、役員からは口頭でというように契約審査の依頼が複数の経路から届いていないでしょうか。
窓口が分かれていると依頼を受けたこと自体を見落としたり、必要な情報が足りずに何度もやり取りが発生したりします。

さらに困るのは今何件の依頼を抱えているのかを誰も把握できない点です。
依頼の全体像が見えないままでは、優先順位をつけることも人員配置を考えることもできません。
結果として、急ぎの案件だけに対応が偏ってしまいます。

契約書が紙とフォルダに分散して探せない

締結済みの契約書がキャビネットの紙、共有サーバーのフォルダ、担当者個人のパソコンに散らばっている状態もよくあります。
どこに何があるかが分からないため、「あの取引先との契約条件を確認したい」という一言に半日を費やすこともあります。

保管場所が分かれていると最新版がどれなのかも判然としません。
古い契約書をもとに判断してしまう危険があり、これは効率の問題にとどまらずリスク管理の問題にもつながっていきます。

判断の基準が担当者の頭の中にしかない

「この条項はここまでなら譲歩してよい」「この取引先にはこの型を使う」といった判断の基準が、ベテラン担当者の経験としてのみ存在している状態です。
本人が対応している間は問題なく回りますが、不在時や異動時に業務が止まってしまいます。

依頼する側から見ても誰に相談するかで回答が変わるように感じられ、法務への信頼が揺らぎます。
判断の根拠が共有されていないことが、属人化の本質的な原因だといえます。

契約更新の期限管理が人任せになっている

自動更新の契約が見直さないまま延長されていた。
解約の申し入れ期限を過ぎてしまった。
こうした事態は、期限管理を個人の記憶やカレンダーに頼っているときに起こります。

契約件数が数十件のうちは何とかなっても、数百件になると個人の管理では限界を迎えます。
気づいたときには手遅れという性質のミスであり、しかも金銭的な損失に直結しやすいため、優先して仕組み化したい領域です。

法務でDXを進めることによる4つのメリット

社内稟議を通すうえでも、説明できる効果を具体的に持っておくことが大切です。
ここでは、法務DXによって得られる代表的な4つのメリットをご紹介します。

契約1件あたりにかかる日数が短くなる

依頼の受付窓口を1つにまとめ、必要な情報を入力してもらう形にすると確認のための往復が大きく減ります。
「契約の目的は」「相手はどこか」といったやり取りが最初の段階で済むためです。

また、いま誰の手元で止まっているかが見える状態になれば滞留にもすぐ気づけます。
依頼から締結までの日数が縮まることは、事業部門から見ても分かりやすい成果になります。

誰が対応しても同じ品質を保てるようになる

過去の審査履歴や判断の根拠が残っていれば、似た案件が来たときに参照できます。
ベテランの経験が記録として蓄積され、経験の浅い担当者でも一定の水準で対応できるようになります。

これは担当者を縛るものではなく、迷う時間を減らす助けになる仕組みです。
判断のばらつきが小さくなることで、事業部門からの信頼も安定していきます。

対応の記録が残り、監査にも答えられる

誰がいつ依頼し、誰が承認し、どの版で締結したのか。
こうした経緯が自動的に残る状態をつくれば、内部監査や外部からの照会にも落ち着いて対応できます。

紙とメールに頼っていると経緯の再現に何日もかかることがあります。
探さなくても経緯が分かる状態は、法務にとって大きな安心材料になります。

法務担当者が判断そのものに時間を使える

転記、ファイル名の統一、期限の確認といった作業は必要であっても法務の専門性が活きる仕事ではありません。
この部分を仕組みに任せられれば、空いた時間を本来の判断業務に振り向けられます。

新規事業のリスク検討や契約方針の見直しなど、人にしかできない仕事に集中できることが法務DXの最も大きな価値だといえます。

こうした変化は、大がかりな導入をしなくても小さな仕組みづくりから試すことができます。
どんなことができるのかを先に知りたい方は、サービス概要や導入事例をまとめた資料をご覧ください。

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法務DXの進め方4ステップ

メリットは分かっても、「では最初の一歩は何か」で迷ってしまう方が多いところです。
ここでは、専門知識がなくても着手できる4つのステップに分けて進め方を整理します。

ステップ1:いまの業務の流れを書き出す

まずは、契約審査の依頼が届いてから締結までの流れを紙やホワイトボードに書き出してみてください。
誰が何をして、どこで待ち時間が発生しているかを事実のまま並べることが目的です。

このとき、理想の姿ではなく現状を書くことが大切です。
時間がかかっている箇所が見えてくれば、改善すべき対象は自然と絞り込まれていきます。
可能であれば依頼する側の事業部門にも話を聞いておくと精度が上がります。

ステップ2:改善する業務を1つだけ選ぶ

書き出した中から、取り組む業務を1つだけ選びます。
選ぶ基準は「困っている人が多く、かつ変えやすいもの」です。
多くの場合、審査依頼の受付か契約期限の管理が候補になります。

複数を同時に変えようとすると、現場の負担が増えて定着しません。
最初は1つに絞るほうが結果として早く成果が出ます。

ステップ3:小さく作って現場で試す

選んだ業務についてまずは簡単な仕組みを作り、一部の部署で試してみます。
最初から完璧を目指す必要はなく、入力項目が数個の依頼フォームからでも構いません。

実際に使ってみると想定していなかった不便さが必ず見つかります。
使いながら直せる状態にしておくことが重要で、この点は後述するツール選びにも関わってきます。
2週間から1か月ほど試してみるとよいでしょう。

ステップ4:効果を数字で残して広げる

試した結果を数字の形で記録します。
「依頼から回答までが平均5日から3日になった」「月20件の依頼がすべて1か所に集まるようになった」といった具合です。

この数字が社内稟議を通すときの根拠になります。
変化を数字で示せると予算や範囲の拡大についても説明しやすくなります。

法務DXに使えるツールの種類と選び方

法務向けのツールは数多くありますが、それぞれ得意な領域が異なります。
ここでは、どの部分を専用ツールに任せ、どの部分を自社で作るとよいのかを整理します。

契約を結ぶ、条文を確認するための専用ツール

電子契約サービスやAI契約審査ツールは、契約の締結や条文チェックに特化した領域です。
押印のために出社する必要がなくなったり、契約書の抜けや不利な条項を自動で指摘してくれたりします。

これらは専門性が高く、自社で作ることは現実的ではありません。
この領域は専用ツールに任せるのが合理的な判断です。
ただし、対象はあくまで契約書そのものであり、依頼の受付や社内の承認までは守備範囲に含まれないことが多い点にご注意ください。

依頼の受け方や承認の流れは自社で作れる

一方で、審査依頼の受付フォーム、契約台帳、更新期限の管理といった仕組みは会社ごとにやり方が異なります。
既製のツールに合わせようとすると、自社の実態と食い違って使われなくなりがちです。

こうした部分は、プログラミングの知識がなくても業務アプリを作れるサービスを使えば、自社で用意できます。
現場に合わせて自分たちで直せることが最大の利点で、先ほどのステップ3で触れた「使いながら直す」進め方とも相性がよい方法です。

選ぶときに確認したいこと

ツールを比べる際は、次の3点を確認してみてください。

  • 法務以外の人でも迷わず使えるかどうか
  • 小さく始められる料金になっているかどうか
  • 設定の変更を自分たちの手で行えるかどうか

1つ目が重要なのは、実際に依頼するのが事業部門の社員だからです。
使いにくいと感じられれば、元のメール依頼に戻ってしまうことになります。

2つ目は稟議の通しやすさに直結します。
最初から全社導入を前提とする契約では、承認を得るまでの説明が重くなってしまいます。

3つ目については、運用を始めた後に必ず修正したい点が出てきますので、その都度外部に依頼する形だと負担が続いてしまいます。

法務のDXを進める際におすすめのツール「サスケWorks」

「依頼の受け方や契約台帳は自社で作れる」とお伝えしましたが、実際にどう作るのかが見えないと踏み出しにくいものです。
ここでは、その受け皿として使えるサービスを1つご紹介します。

サスケWorksとは?

サスケWorksは、プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、現場や目的に合わせた業務アプリを作れるサービスです。

法務の業務と相性がよいのは、申請から差し戻し・承認までをアプリ内で完結できる承認機能、フォームから送信されたデータが自動で登録されるWEBフォーム作成機能などです。
審査依頼の受付と承認の流れを、自社の運用に合わせて組み立てられるようになります。

サスケWorksおすすめのアプリ

基本契約や個別契約、覚書など多岐にわたる契約書を部署ごとにバラバラな台帳のままにせず、アプリ上で一元管理できるアプリです。
スキャンした原本をPDF化して添付できるため、紙とフォルダに分散していた契約書を1か所に集められます。

そのまま使うことも自社の管理項目に合わせて作り替えることもできます。
実際に作ってみたい方は、30日間の無料トライアルをぜひお試しください。
もちろん上記のアプリも無料でご利用いただけます。

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よくある質問(FAQ)

法務DXは大企業でないと意味がないのでしょうか?

そのようなことはありません。
むしろ、法務担当者が1名から数名という体制の会社ほど属人化や期限の見落としが起きやすく、仕組み化の効果が出やすい傾向があります。

大がかりなシステムを入れる必要もありません。
審査依頼の受付フォームを1つ作るだけでも、やり取りの往復は目に見えて減ります。
規模よりも困っている場面があるかどうかが判断の基準になります。

既存の電子契約サービスと併用できますか?

併用できます。むしろ、組み合わせて使うことが一般的です。
電子契約サービスは締結の場面に特化しており、依頼の受付や社内の承認、締結後の台帳管理までは対象外であることが多いためです。

締結の前後を自社で作った仕組みで補い、締結そのものは専用サービスに任せる。
役割を分けて使うことで、どちらの良さも活かせます。

法務に知識がなくても本当にアプリを作れますか?

作れます。ノーコードと呼ばれるサービスでは、画面上で項目を選んで並べるだけでアプリの形になり、プログラムを書く場面はありません。

とはいえ、最初から完成形を目指す必要はありません。
既存のテンプレートを土台にして、必要な項目を足し引きするところから始めれば十分です。
日々の業務を知っている人が作るほうが、結果として現場で使われる仕組みになります。

小さな一歩から、法務DXを前に進めましょう

法務DXは、契約書を電子化することではなく、審査や管理の進め方そのものを見直す取り組みです。
依頼がバラバラに届く、契約書が探せない、判断が属人化している、期限管理が人任せになっているなど、心当たりのある場面がそのまま出発点になります。

進め方は、いまの流れを書き出し、業務を1つだけ選び、小さく試して効果を数字で残す4ステップです。
一度に全部を変えようとしないことが社内の理解を得る近道になります。

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著者情報

サスケWorks マーケ担当
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