| 業種 | フラットパネルディスプレー向けフォトマスク事業、RFID・ヘルスケア等の新規事業開発 |
|---|---|
| URL | https://www.sk-el.co.jp/ |
| 利用目的 | 既存ツールからの移行・統合によるコスト削減、報告業務の効率化・脱属人化 |
| 利用アプリ | 顧客管理、案件管理、活動報告 |
| 利用プラン | ビジネスプラン |
Q.まず初めに、エスケーエレクトロニクス様の事業内容と、皆様が所属する「ソリューション事業部」の役割について教えてください。
若林(以下、敬称略):
当社は、スマートフォンやタブレット、テレビなどのディスプレー製造に不可欠な「フォトマスク」の開発・製造・販売を行っており、この分野では世界トップクラスのシェアを持っています。このフォトマスク事業が当社の屋台骨であることは間違いありません。
しかし、変化の激しいエレクトロニクス業界において、会社がさらに成長していくためには、既存事業だけに頼るのではなく、新たな収益の柱を作る必要があります。その「攻め」の役割を担っているのが、私たちが所属するソリューション事業部です。
具体的には、医療・介護分野に向けた「ヘルスケア」事業と、物流・小売業界等の効率化を支援する「RFID」事業を展開しています。どちらも元々は2〜3名で立ち上げた小さなプロジェクトでしたが、現在は両グループ合わせて約20名規模の組織へと成長してきました。
Q.会社全体としても、注力されている部署なのですね。
若林:
そうです。IRなどでも積極的に発信している通り、会社として「新しい事業領域への挑戦」を掲げています。
フォトマスクという確立された事業とは異なり、私たちは常に新しい市場を開拓し、売上を作っていかなければなりません。そのためには、営業活動のスピード感と、チーム内での密な情報共有が不可欠です。
事業の立ち上げ期は「阿吽の呼吸」で済んでいた情報共有も、メンバーが増え、扱う案件が複雑化するにつれ、属人化の弊害が出るようになってきました。組織としてもう一段階上のステージに進むために、情報共有の仕組みを見直す必要があったのです。
Q.今回、サスケWorksを導入される前は、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
若林:
以前は、RFIDグループとヘルスケアグループで、それぞれ個別に他社サービスを契約し、利用していました。
同じ「ソリューション事業部」でありながら、取り扱う商材が異なるため、どうしてもデータベースの中身や管理項目が違ってきます。その結果、歴史的な経緯もあり、それぞれ別のアカウント、別の環境でシステムを構築してしまっていたのです。
しかし、私のような現場責任者やマネージャー層は、両方のグループを横断して見る必要があります。状況を確認するために、わざわざIDを切り替えてログインし直す手間が発生していましたし、何より「同じような業務管理システムを二重に契約している」というコストの無駄が大きな課題でした。
Q.運用面での課題はありましたか?
唐:
RFIDグループでは、メンバーが増えるにつれて「入力する人」と「しない人」の差が開いていました。また、検索性についても、私個人としては少し使いにくさを感じていた部分がありました。データが増えるにつれ、パッと目的の情報に辿り着けないストレスがあったのです。
コストを削減しつつ、これら2つの環境を1つに統合し、さらに使い勝手を良くできる方法はないか。そう考えて新たなツールの選定を始めました。
Q.比較検討はされましたか?また、最終的にサスケWorksを選んだ決め手は何だったのでしょうか。
唐:
SFAツールや、既存システムのプラン変更など、複数の選択肢を検討しました。
その中でサスケWorksを選んだ一番の理由は、やはり「コストパフォーマンス」です。2つの環境を1つに統合しても、これまでの機能を損なうことなく、ランニングコストを大幅に抑えられるという試算が出ました。
また、実際にデモ画面を触ってみて、検索機能のレスポンスが良く、画面レイアウトの自由度が高い点も、開発者視点では魅力でした。
若林:
運用面では、「現場の業務フローを変えずに移行できること」が重要でした。
当社には、公式な業務報告や情報共有を「Outlookのメーリングリスト」で行うという文化があります。「システムに入力したから終わり」ではなく、「関係者にメールで周知して初めて報告完了」とみなされるのです。
以前のシステムはデータ入力とともに、自動でOutlookのメールに通知が飛ぶ連携を行っていました。そのため、今回のコストを抑えつつ同等の運用を引き継げるかが検討のポイントでした。
サスケWorksの「オートメーション機能」を使えば、「アプリに日報を入力すると、その内容が自動的に整形されて、指定したOutlookのメーリングリストに飛ぶ」という仕組みが引き続き構築できます。これなら、現場のスタッフに「システム入力」と「メール報告」の二度手間を強いることなく、既存の業務フローを変えずに移行できると確信しました。
Q.実際のアプリ開発は、どのような体制で進められたのですか?
若林:
RFIDグループの唐と、ヘルスケアグループの遠藤の2名に任せました。
唐は前システムでの構築経験がありましたが、遠藤は入社間もない新人であり、システム開発は未経験でした。あえてこの2人を組ませたのは、コスト削減という目的だけでなく、開発経験のない若手に「業務フローを整理し、システムに落とし込む」という経験を積ませる教育的な意図もありました。
遠藤:
私は本当に「アプリってどう作るの?」というレベルからのスタートでした。最初は用語も分からず苦労しましたが、唐さんに教えてもらったり、サスケWorksのサポートセンターに何度も問い合わせたりしながら進めました。
ノーコードツールなので、ドラッグ&ドロップで画面が作れる点は直感的で助かりました。ただ、一番大変だったのはアプリを作ることそのものではなく、「データの移行」でした。
Q.具体的に、データ移行のどのあたりに苦労されたのでしょうか?
唐:
正直に申し上げますと、旧システムに入っていたデータは、想像以上に表記ゆれが多かったんです。
長年蓄積された数千件規模の顧客データがありましたが、いざサスケWorksにインポートしようとするとエラーの連続でした。
原因は、半角と全角の混在、電話番号のハイフンの有無、余計なスペースの混入、必須項目の欠落。以前の運用では入力ルールが統一されていなかったため、長年の蓄積で表記ゆれが多く発生していたのです。
エラーリストが出ては修正し、再度インポートしてはまた別のエラーが出る。このデータクレンジングの作業は本当に泥臭く、骨の折れる作業でした。
遠藤:
私も同じく、エラーとの戦いでした。
しかし、この苦労があったからこそ、「新しいシステムでは、最初から入力規則(バリデーション)をしっかり設定しよう」という意識に変わりました。電話番号はハイフン必須にする、住所は全角にする、といったルールをシステム側で強制することで、未来のデータを守る重要性を学びました。
Q.データ移行の苦労以外に、通常業務と並行しての開発という点で大変さはありましたか?
若林:
正直なところ、そこが開発担当者にとって一番のハードルだったと思います。システム開発は、彼らにとって本来の業務(営業や製品開発)とは別の「プラスアルファ」の仕事です。業務の隙間時間を使って構築するため、どうしても負荷がかかりますし、それが直接的な人事評価に繋がりにくいというジレンマもありました。
唐:
そうですね。「魔法のようにすぐできる」わけではありませんから、時間の捻出には苦労しました。
だからこそ、これから導入を検討される企業の経営層の方には、「担当者に開発の時間を与える」ことや、「経験者をサポートにつける」といったリソースの配分をぜひ検討していただきたいです。丸投げにするのではなく、会社としてバックアップする体制があれば、現場はもっと力を発揮できるはずです。
Q.導入から運用に至るまで、開発ベンダーのサポート体制はいかがでしたか?
遠藤:
私はシステム未経験だったので、サポートセンターの方には本当にお世話になりました。
マニュアルを見るだけでは分からない細かい設定や、実現したい機能へのアプローチ方法など、問い合わせるたびに丁寧に教えていただきました。おかげで、オートメーション設定もしっかり自分で組み上げることができました。初心者が挫折せずに完成まで辿り着けたのは、このサポートがあったからこそだと感じています。
Q.苦労の末に完成した新システムですが、現場での反応はいかがですか?
若林:
非常にスムーズに定着しています。
一番の要因は、やはり「二重入力」をなくしたことでしょう。営業担当が商談を終えたら、サスケWorksのスマホアプリから活動内容を入力する。すると、自動的にいつものメーリングリストに報告メールが届きます。
管理者は、これまで通りOutlookを見るだけで「誰が・どこで・どんな活動をしているか」を把握できますし、詳細なデータや過去の履歴を見たければ、メール内のリンクからサスケWorksに飛べばいい。
「Outlookを見る」という社内の行動習慣を変えずに、裏側のデータベースだけを最新のものに置き換えた点が、成功のポイントだったと思います。
Q.集まったデータは、日々のマネジメントや会議でどのように活用されていますか?
若林:
毎週行っている営業会議での情報共有に使っています。
これまでは各自がExcelなどのバラバラな形式で報告を持ってきていましたが、現在はサスケWorksに入力された活動履歴を活用して、案件の進捗を一覧で確認しています。
「誰がどの案件を、どのフェーズまで進めているか」が可視化されたことで、担当者が不在の時でもチームメンバーがフォローに回れるなど、属人化のリスクを減らすことにも繋がっています。
Q.今後、サスケWorksをどのように活用していきたいとお考えですか?
若林:
現在は「顧客管理」と「活動報告」がメインですが、今後は「予実管理(予算実績管理)」の精度をもっと上げていきたいと考えています。
具体的には、月ごとの売上目標と実績の進捗を一目で確認できるようなダッシュボードを作りたいですね。
また、現場レベルでは「見積書作成」の効率化も課題です。現在は各社からバラバラのフォーマット(PDF)で届く見積書を目視で転記していますが、これをサスケWorksの「AI-OCR機能」を使って自動で読み取り、データベース化できないか検討しています。これが実現できれば、事務作業の負担はさらに減るはずです。
Q.開発ベンダーやこれから導入を検討している方へ、一言お願いします。
若林:
システムは「導入して終わり」ではなく、そこからどう定着させ、育てていくかが本番です。
私たちのような少人数のチームでは、開発に割けるリソースも限られています。だからこそ、ベンダーさんには「ツールを提供して終わり」ではなく、パートナーとしての伴走を期待しています。
例えば、年に1回でもいいので、オンラインで画面を共有しながら「もっとこう使いこなせますよ」「他社ではこうしていますよ」とアドバイスをくれるような"ハンズオン"の機会があれば、私たちはもっとサスケWorksを活用できるはずです。
新規事業をドライブさせるための基盤として、これからも共に成長していける関係でありたいと願っています。
唐:
導入を迷っている方には、「コストパフォーマンスの良さ」と「慣れれば武器になる操作性」をお伝えしたいです。最初は苦労するかもしれませんが、自分たちの手で業務を効率化できる面白さがあります。
遠藤:
システム未経験の私でも、最初は時間がかかりましたが、サポートの方に助けられて難しい機能まで実装できました。「自分にできるか不安」という方も、アイデアがあるならぜひ一歩踏み出してみていただきたいです。