業種 | 経済団体 |
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URL | https://www.shokokai-nagasaki.or.jp/saikai/ |
利用目的 | 紙の申請用紙のデータ化・社内業務のペーパーレス化 |
利用アプリ | AI‐OCR活用・機器管理・車両管理・運転日報管理他 |
利用プラン | プレミアムプラン |
Q:西海市について、ご紹介ください。
2005年、西彼杵郡(にしそのぎぐん)の5つの町(西彼、西海、大島、崎戸、大瀬戸)が合併して誕生したのが西海市です。長崎県の2大都市である長崎市と佐世保市の中間に位置し、両市まで車で1時間弱の距離。日本有数のテーマパーク「ハウステンボス」まで、30分程度の位置にあります。
Q:本格的な導入前に、サスケWorksのAI-OCRをPoCでご利用いただきました。その際の感想をお聞かせください。
会員事業所を対象としたアンケート調査のうち、紙媒体での回答約70件についてAI-OCRでの読み込みを実施。予想以上の識字率で、今後の様々なシーンでの活用に可能性を感じました。
Q:自治体・行政にノーコードツールを導入していただくには、PoCは有効な手立てだと考えておりますが、ご意見をお聞かせください。
まだまだデジタル化・DX化が進んでいない自治体等が多いなか、本会がそうであったようにいきなり高額なシステム導入にはハードルが高いです。PoCを活用しノーコードツールを実際に体感することで、導入への近道となるのではないかと考えます。
Q:貴会は大変積極的に業務のデジタル化・DX化に取り組まれていますが、西海市商工会として、内部的・会員事業所向けに注力している取組みやテーマを教えてください。
まず内部的には、「総務」「労務」「税務」の基幹業務において、アナログやExcelに頼っている部分をノーコードツールやAI-OCRを活用することで、業務効率化を進めることに注力しています。
会員事業所向けには、まずは本会が積極的にデジタル化・DX化を進めることで、会員事業所の気づきと意識改革を図り、スモールスタートでノーコードツール等の利用を通じ各社のデジタル化・DX化に繋がっていければと考えています。
Q:取り組みを進めていくうえで、課題となっていることは何ですか?
内部業務に関してですが、「総務(主に会費・手数料等の会計)」「労務(主に労働保険)」業務については、AI-OCRに加えRPAを連携して全国銀行協会のネットバンクや国のe-Govに接続し活用することで、効率化が図られています。ただ「税務(主に決算・確定申告)」に関する業務では、様式等の課題からAI-OCR及びノーコードツールの活用ができていない状況です。今後は様式の見直し等も含め、AI-OCRやRPAとの連携・活用で、業務効率化を図って行ければと考えています。そのためには、技術的なことを含め、これまで以上にインターパークさんとの連携・支援が欠かせないと考えています。
Q:サスケWorksを初めて知ったときの印象や、どのような期待を持たれたかを教えてください。
日経新聞の記事で「サスケWorks」を知りました。
そこからサスケWorksのYouTubeチャンネルを全職員で共有し、動画を見る中で、本会が抱える課題【手書きでの調査票等のデータ化】を全員で模索、協議を繰返し、サスケWorksのノーコードアプリ活用にその解決の糸口を見出し、藁をもつかむ思いで、職員の全面的な賛同を踏まえ導入に踏み切りました。
導入に際しては、全職員がYouTubeを見て、仕事のイメージを具体的に描くことができたことが、大きなキッカケになりました。会員事業所からの書類は、まだまだFAX等の紙で届くものが多く、データ化・作業の効率化は急務でした。
Q:導入を決定する際に比較・検討されたツールがあれば教えてください。また、サスケWorksを選んだ理由についてお聞かせください。
もともとナショナルブランドであるサイボウズさんのkintoneの導入を検討していました。kintoneは色々なアプリにプラグインすることで業務の効率化にも有効ですが、その分ランニングコストも高くなります。コスト面で検討した結果、まずは、スモールスタートが可能なサスケWorksを導入することとしました。
Q:サスケWorksを使ってみて、特に便利だと感じた機能や使い方について教えてください。
ドラッグ&ドロップで直感的にアプリを作成できるところが一番便利だと感じる部分です。
また、AI-OCRについても、高い識字率のうえ、読み取り1枠当たりの単価が他社と比べ安価で利用できるところが魅力的です。
Q:導入してから、想定以上に効果があったと感じる具体的なエピソードを教えてください。
AI-OCRを活用しての業務においては、想定以上に作業効率の向上が図られています。
具体的には、雇用保険の取得喪失業務でAI-OCRとRPAを連携して国のイーガブに接続し活用できるようになり、作業時間が約10分の1になりました。
そのほか、商品券事業におけるハガキでの申込み受付後、購入希望者の名簿作成データ化にもAI-OCRを活用し、入力作業の軽減を図りました。ハガキによる申込総数3,228枚についてデータ化できたことで、大幅な業務効率化が実現できました。
また、本会の総代会開催時にWebフォーム機能を活用し、出欠の回答に加え、議決権の行使を電磁的方法(電子投票)により実施しました。総代100名のうち、52名の方がWebフォームにより議決権の行使を利用され、委任状回収作業の大幅な削減につながりました。
Q:サスケWorksを導入したことで、業務効率や職員の働き方にどのような変化が生まれましたか?
アプリを活用し、ペーパーレス化することで業務効率化につながっています。
先にお伝えしたAI-OCRの活用のほかに、Excelや紙で管理していた内部の「車両」「運転日報」の管理や「情報機器持出申請・承認」「備品購入申請・承認」の処理といった業務処理もアプリで管理しています。一元管理がしやすくなり、併せて記入漏れ、記入ミスの軽減にもつながっています。
この業務効率化により、職員のデジタルツール活用の意識が変わってきました。
それまではITについて苦手意識を持つ職員もおりましたが、自発的にアプリ作成を試みるなど、前向きな変化が見られるようになりました。
Q:運用定着や利用促進に、工夫したことがあれば教えてください。
まずは、分からないながらもサスケWorksに触ってもらい、テスト運用により便利さを実感し本格運用につなげることです。本会では、マニュアル及び使い方動画を作成し、利用促進を図っています。
Q:サスケWorksの導入が商工会の業務や地域経済に対してどのように貢献することを期待しますか?
利用開始後約1年ということで、まだまだ狭い範囲での利用に留まっているため、今後は、インターパークさんと更に連携を深め、より一層の業務効率化を図っていければと考えています。
また、先にもお話しましたが、本会がデジタル化・DX化を促進することで、 会員事業所のデジタル化・DX化に対する苦手意識のハードルを下げ、人材不足を少しでもノーコードツール等の置き換えにつなげることで、自社の業務効率化、引いては地域経済の発展に寄与できればと考えています。
Q:サスケWorksは、地域の中小企業のデジタル・DX推進に寄与できるとお考えですか?
サスケWorksは他社と比べ、中小企業にとっては、コスト面で導入しやすいツールだと思います。
そのためには、中小・小規模事業者を支援する私たち経済団体と一緒になって推進することも一つの考え方です。例えば、インターパークさんに地域の商工会等の経済団体及び中小企業向けに具体的な利用シーン等を提案・発信していただくことで、DX推進に寄与できるのではないかと思います。
Q:中小企業がDXを進める上での課題と支援の形についてイメージがあれば教えてください。
おそらく多くの中小企業は、日々の仕事に追われ、またDXを推進していくような専門部隊もないことから、自社のDXに関する課題の把握やイメージが想像できていないのではないかと思います。加えて、その必要性をまだまだ肌感覚でも感じていないというのが現状だと思います。そのため、まずは課題の抽出を行い、自社に合ったDXを進めていくことが重要と考えます。本会では、中小企業が自社に合ったDXを進めていく際の伴走支援を行っていきたいと考えています。
Q:DXの壁に直面している商工会に向けて、乗り越えるためのアドバイスやメッセージをお願いします。実体験からの学びがあればそちらも合わせて教えてください。
本会の場合もそうだったように、コスト面が最初のハードルとなるため、まずは身の丈に応じたスモールスタートをオススメします。その際サスケWorksの導入を検討されてはいかがでしょうか。スモールスタートをするうえで、低コストで導入できるサスケWorksは商工会・会議所において最適なツールだと思います。
まずは、無料トライアルやPoC等を活用し、実際に触れてみて導入を検討されることをオススメします。また、商工会等の公的機関が一定の条件を満たせば通常の60%の価格で導入できる「ガバメントライセンス」プランが用意されていますので、さらに導入のハードルが下がると思います。
労働保険の申請はもとより、決算、確定申告事務や会費・手数料等の会計処理などの日常業務は、全国の商工会・会議所でも実施していることなので、本会のデジタル化は参考になると思います。
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